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さあ、サッカーを語りましょう!

U20日本 4−3 U20チリ

2001年3月23日(金)、ジャパンユースカップ
東京スタジアムにて観戦。

去年から始まったジャパンユースサッカー。最後のニューイヤーユースとなった一昨年は、高校選抜が韓国を撃破してくれた。 第一回大会の去年はイタリアにこてんぱんにやられ‥‥どうなることかと思ったが、 見事アジアユース準優勝(決勝でイラクに負けたのは悔しかったが)し、 ワールドユース出場を決めてくれた。そのチームがまたまた世界の強豪に挑む! 楽しみです。

日本のキックオフ。もしやと思ったが、ユニフォームは99年型だ。ここで優勝すれば、気分よく新しいものに切り替えられる。 有終の美を飾れるか‥‥。

さて‥‥やはり日本のゲームだけあって雰囲気が第一試合とは違う。 まずはほぼ全員でボールに触れて‥‥右サイドからじわりと攻める。14番前田が右よりにポストプレー。そして10番が左から切り込んで、 誰だ? ミドルはチリDFが防ぐ。初シュート。

序盤5分、チリは日本に攻めさせている。日本はパスワークがいいような‥‥10番石川、 14番前田のキープも戦術的に活かされている。

6分、3番中沢の背後を突かれて21番の突破を許す。ラインが乱れた。 3番中沢だけが前に出ていた。危ねぇ〜。

気を取り直して、6番駒野のミドルシュート。14番前田がスピアヘッド気味に残って、 10番石川が右から、そしてセカンドストライカー的に12番山瀬が来る。

11分、チリ先制!

5番羽田と3番中沢が門になり、スルーを受けた21番サルガドに決められた。シドニーオリンピック三位決定戦のサモラノのようなゴール。流石だ。

しかし、3番中沢が不安定。21番サルガドを気にしすぎているのでは? サルガドは悠然と、味方が攻め込まれている時には、 オフサイドの位置でぶらぶらしている。それが、ひとたびチャンスと見るや、猛スピードでスペースへ走りパスを要求する。

チリに追加点、19分。

今度は20番バルデス。ゴール前をワンツーで抜かれて押し込まれた。 ここぞという時のチリFWの速さとうまさには脱帽だ。そのゴールシーンの直前、右サイドに流れた21番サルガドの受け方は最高だ。 持ちすぎて潰されたが、拾われてパスを通されたのだった。

さあ、9番カセレスと3番中沢が競り合う。25分の攻防。 中沢は日本期待の大型DFだが‥‥頭半分程背丈が及ばないカセレスの方が、体格がいいし、体を使ったブロックもうまい。 筋力も鍛えているであろう中沢が、むしろひょろひょろに見える。

26分、チリの中央ワンツーを読んでカット、拾われてクロスが来る。 チリの方が面白いサッカーだ。まるで大人のチリと子供の日本。アジアユース準優勝のチームか? 32分の攻防、 インターセプトされて天を仰ぐな! その前に走って取り返せ!

お、右クロスを一人越して‥‥誰だ、 ボレーはDFの背に当たる。CKに3番中沢も上がるが‥‥

逆襲の速いチリ。9番カセレスに出たスルーを15番今野がカット。34分。
35分に2番平島を代え13番大久保投入。攻めの交代だ。

その大久保が早速起点、ワンツーで左を破るがシュートはGKロボスが弾く。CK。37分。 CKをよく取る‥‥そして3番中沢が競り勝つが、味方に落とせない。

40分、日本はこれまでで最大のチャンス。
シュートはクロスバー、GKロボスは棒立ちだった。ゴールが限りなく近づいてきた。左サイドからパスで崩せるようになってきた。いい兆しだ。 左から崩して‥‥右に10番石川がフリーで受ける! CK‥‥。

シュート数もボール支配も日本が恐らく上だろう。しかし2点のリードはチリ。 いかに効果的にゲームを進めるか、である。

後半。9番田原が入る。そうこなくっちゃ。前田とのダブルアタッカーだ。速さと高さで取ってくれ!
チリにも交代‥‥アナウンスが反響して聞きづらい

1分、早速田原! ‥‥ポストプレー失敗。総じて足元のキープがよくなかった。 よく攻めている日本。今は20番バルデスに6番駒野、21番サルガドに3番中沢かな、マンツーマンだ。チリは中盤を飛ばして一気に来るから、 その時に前線の二人にマークがついていれば問題無ない。

大久保のシュート! 6分。右サイド石川からのパスによる攻撃。 しかしチリDFはシュートコースのカットがうまい。そしてインターセプトから一気に最前線へ! これが速い‥‥。

11分大久保のミドル! GKロボスが弾いて‥‥詰めていて欲しい! 前田の仕事だぞ。もうちょいなんだけどな〜。

よし、反撃の狼煙だ!

12分、左CKからゴール前もつれて‥‥腹這いになった9番田原の懐からボールをかき出し、押し込んだのは13番大久保!

畳みかけるように10番石川が左サイドを切り裂くドリブルシュート。これだからこの年代は分からない。サッカーとは分からないものだ。 攻めに鋭さが出てきた日本。
チリは4番ドロゲットに代えて13番が入る。15分。

田原! 無敵のヘッド炸裂!

左サイド、6番駒野のクロスがぴたりと合った! 同点!

そして18分、スローインから放り込まれ、ひやり。 21番またもサルガドのシュート、ヘディングだった。

青木が削られ、石川が倒れ伏す。チリにイエローが出る。怪我がなければいいが‥‥。 19分。

互いにゴール前からゴール前に、展開が早くなってきた。日本はここで12番山瀬から11番佐藤に交代。このペースだと疲労が心配、 いい交代の判断だ。

10番石川が右アウトサイドに張り出している。ベッカムみたいだ。そこに7番青木からのロングパスがぴたりと合う、 中に14番前田と9番田原が待ち受ける。スタンドからは歓声が沸くのである。

29分、日本、逆転!

田原! 右CKを中央で待ち受けて決める!

チリは9番に代えて11番。 後半は(エンドが替わり遠くなったので)目立ってなかったからな〜。スルーパスのコースも日本に押さえられていた。

34分、 負けていないチリ、

正面FKを直接

‥‥20番だった。これでまたチリのペースになるんだろうか。試合巧者だ。

40分、 日本ペースなんだが‥‥ゴールが欲しい。逆襲のチリ、前半なら決められていただろう21番サルガドの速いキープからのシュートをGK藤ヶ谷が阻む。

田原、41分。

13番大久保の、右サイドを二度三度のきり返しからのクロスをヘッド。言葉がない。

44分、負けじと14番前田‥‥やはりシュートコースに体を入れるチリDF。そこのところはさすがだ。

日本13番大久保を下げて4番池田。 CKにもあまり上がらない。守り切りたい。一方、まだまだあきらめてはいないチリ、しかし波状攻撃はうまくない。逆襲、CKから‥‥キープだ。 そしてホイッスル‥‥見事な逆転劇だった。

前半とはまったく違うチームだった後半の日本。 ハーフタイムの使い方や選手交代‥‥だけではなく、後半になってやっとゲーム感覚が戻ったようだった。まるでオフ明け直後。 多くの選手が高校を卒業し、プロ入りという生活の変化があった。そういうこと、なのかも知れない。

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