目次へ サッカー勝手に観戦記
さあ、サッカーを語りましょう！

オランダ　３−２　ポーランド

2002年8月18日（日）、INAS-FIDサッカー世界選手権
平塚競技場にて観戦。

雨中‥‥どころか、嵐の中。５０人ほどがスタンドに。
確か前回優勝と聞くポーランド。 そして圧倒的な強さで韓国を粉粋したオランダ。嵐の中の対戦となった。風雨は時折はげしくなるが、気温は低い。 序盤から動きのいい好内容が期待されます。
そして、ビールを置いてある方の売店も空いている。これじゃあ、売れないだろうな。 １５日にやってたら、繁盛しただろうに（笑）。


オランダ、FKからの攻撃

オレンジのオランダ、ポーランドは赤ではなくセカンドの白だ。そう言えば、運営スタッフのシャツがオレンジ色。 両国の国旗とFIFAのフェアプレー旗を持って先導する子供たちも、従ってオレンジ色。まるでオランダを支持するかの光景。 これはちとずるい気がする（笑）。

そのオランダのキックオフだ。
右のDFまで下げて、一気にサイドを深く抉るパス。
オランダGKへのバックパスに、ポーランド8番が猛然と突っ込む。いやあ、レベルが高い。ともにショートパスを速く繋げぐ。動きがよく見えるのは、 決して涼しいためだけではない。

初シュートはオランダ８番、５分。バーの上だった。コーナーキックもオランダがこの試合初。 ポーランドがやや優勢に見えたが、そうとも言えない。互角と言っていい。

１０分、中盤でパスの受け手を潰すオランダ。
そして１２分、 ポーランドの左FKはGKを越えて、クロスバーに。リバウンドをDFが辛うじてクリア、CKに逃れる。目が離せない攻防。

オランダ、パスのミスに怒号が飛ぶ。１３分。ポーランド１０番の突進。オランダ５番サリユとの一騎討ちだ。速さと巧さとの激突！

オランダ６番ハイターがポーランド１８番を倒してFK。ポーランドの７番がいい所に蹴る。１６分。

そしてオランダ１１番ハマザのインターセプトから左サイドの１０番カーリッドへ、アーリークロスを８番メンデス‥‥合わない！ 手前の９番リスデックを囮にした、見事な戦術眼だ。

非礼を承知で言わせて欲しい。どこが障害者なんだ！？

オランダ９番が中へ持ち込んでミドル！　ポスト直撃だ。 （「直撃」という単語はこのように使って欲しい。）
GKは、外れると思ったのが、風に影響されて少しコースが変わったのだろう。 スタンドからは拍手。１８分。

オランダ３番リベロのフェリシアが、ドリブルで攻め上がる。まるでルート･クロルか（笑）。 １０番カーリッドの縦パスを８番がうまく受けて､シュートはタイミングが悪かった。８番メンデス‥‥ニースケンスか（笑）。

またも１０番カーリッドが左サイドからのシュート。ポーランドGKがファインセーブ。拍手が沸く。２４分。

いいプレーには拍手が惜しみなく湧く。 普通のプレーには、それが当然のことなのだが、湧かない。この天気の中、わざわざ見に来る人たちだけに、見る目がある。
更に、ブーイングは皆無という、温かさ。いい雰囲気だ。

ここで給水タイム。香港ほどではない（笑）が、 両チームとも作戦タイムにしている。

右サイド、ポーランド５番が１４番レオナに競り勝って中へ。中央を経由して、左からのミドルシュート！　 誰だろう？ ポスト右へ。２７分。ポーランドの鋭い攻めだった。

ポーランド、１１番を深めに走らせ、 オランダの中盤がDFラインまで下がったと見るや、その１１番が瞬時の判断でマイナスのパス、ミドルを狙う。
更にそれを察知したオランダはボランチがプレスをかけDFはコースを消し、するとポーランドは撃たずにスルーパス、 １１番は関与せず（オフサイドだもんね）、二列目から飛び出す‥‥オランダのリベロ３番がカバーして、パスはGKが拾う‥‥。 溜息の出る３２分の攻防。この試合のクライマックスだった。
この二チームと、 例えばジュビロ磐田との試合が見たい！ この瞬時の判断とチームとしての意志統一、（またも失礼ながら）どこが、どう障害者なのだ！？

ポーランド、１１番の胸トラップから１０番に落とす。オフサイド？ ３５分、共にチャンスを作る。

３７分、 左サイドからオランダ１０番が細かいステップのドリブルでゴールマウスへ迫るが､シュートが上手くない。リバウンドをバイシクル‥‥これは危険なプレー。

速攻の鋭いポーランド。圧倒して攻め続けるオランダと、逆襲で脅かすポーランド。どちらも特徴を出している、そんなカードだ。

オランダ先制！

４２分、１１番ハマザかな、右サイドを深く抉ってマイナスのパス、決めたのは１０番カリッド。速くて、 丁寧な攻撃だった。
残り時間を考えると、ポーランドの猛攻とオランダの堅守が見られるか？ ところが‥‥。

ポーランド同点！

４４分、オランダ５番サリユの左からのバックパスを掻っ攫ったポーランドの１１番パルブコフスキ。GKもかわして、 無人のゴールへ。見事。ボニエクみたいな一瞬の判断とプレーの速さだった。

ロスタイム２分の表示。 今日は第四審判がボードを提示してくれる。
その後もオランダの攻勢だが、共に順当な試合運びのままハーフタイムへ。

後半。 ポーランドは１１番を下げて９番が入る。

アナウンスが聞き取れない。日本語と英語の、女性のアナウンスなのだが、日本語の方。 香港や韓国の選手のアナウンスのときもそうだったが、いくら馴染みのない名前だからと言って、途中で笑い出すのは失礼ではないか。 予めどう読むのか、調べておいたり、そういう準備は行っていないのだろうか。不愉快だし、開催国として恥ずかしい。

激しいプレーの応酬。どっちもやり方を変えたのかな？ 風を考慮に入れ、グラウンダーの速い中距離パスを多用するようになった。５分。

ポーランド３番がオランダ３番を倒して、ＦＫ、オランダのチャンス。１０番がキッカー、戻してクロス‥‥いや、ポイントが違ったらしく、アゲイン。
２度目は、低い弾道が壁を掠めてわずかに外。拍手。９分の攻防。

DFからのフィードをポーランド９番がカットしてシュート。バーの上だったか。 でも狙いはいい。１３分。
右からのクロスに、ポーランド１５番のヘッドは‥‥オフサイド。

ポーランドの逆襲から突き放すゴール！

右からの何気ないクロスボール（マークに阻まれ苦し紛れにも見えた？）だが、GKとDFが一瞬見合ったか、左サイドからフリーの9番。 少し足元でもたついたが、必死で飛びつくGKの手先を掠めるシュート。16分。

オランダは１４番レオナに代えて１５番シュラスが入る。
ポーランド、右７番のクロスを１５番が落として１０番(かな?)がトラップを後逸。惜しかった。２１分。

２５分、ファールも何もないのにホイッスル。何かと思ったら、給水タイムだ。
見ているこちらは、そんなものすっかり忘れていた。涼しいからね。 さすがレフェリー。でもそれほど緊迫した、いい内容なのだ。

２８分、ポーランドのCB３番が残っていて、 サイドのスペースにパスを出されている。オランダはここで決めたかったろう。
さすがにラインディフェンスではないので、狙われる。 オランダは３番フェリシアと１０番カーリッドが両サイドに大きく展開。ま、オランダは攻めるしかないから。

オランダ､見事な速攻から同点へ。

右サイド､裏に出た３番､慌ててチェックに走るリべロの前にパス､１０番が押しこむ。 ３１分。

右FKがクロスバーに！　リバウンドをヘッド‥‥の前に、オフサイドの判定。オランダに勢いがある。

オランダ11番ハマザ、足がつったみたいだ。39分。やはり、雨で足もボールも重くなるのだろうか。昔と違い、 水を吸って重くなることはないハイテクボールのはずだが（笑）。

オランダは11番ハマザに代わって13番ヤンが入る。また足つってたからな〜。いや、 いつものパターンかもしれない。韓国戦でもこの交代だったかな。

ポーランドの攻めが多彩になってきた。 左右に揺さぶるかと思うと､スルーパスで､例えば９番が抜け出す。押しこんでいる４２分。

オランダ逆転!

中央から､ＤＦラインをぎりぎりで破って､ゴール､１５番だ。
微妙な状況下のゴールだったか､ ポーランドＤＦがボールをスタンドに蹴り込む。
ここから見ていた分には、ファールのようには見えなかった。オフサイドか、 ハンドリングとDFが思い込んでしまったのだろうか。でも、文句なしのゴールだ。

オランダは8番メンデスに代えて18番チャーが入る。 押し込むポーランド‥‥だが！

そう、波状攻撃のオランダ、速攻のポーランドと思ったが、実はオランダの二得点は速攻からだった。
ノックアウト方式の決勝トーナメント（セカンドラウンド）に進んだんだよな〜。フィールドで歓喜の爆発といった様相のオランダと、 対照的にうなだれて足早に去るポーランド。勝ち進んだオランダはドイツと（結局、オランダは決勝まで勝ち進む） 、破れたポーランドはやはりドイツに破れたブラジルとそれぞれ戦う。
そしてここ平塚競技場では（また来る気でいるんですが）、 順位決定リーグ。A3対C3だから‥‥南アフリカ対メキシコですね。南米ブラジルも見たいけど、そうか、 アフリカ対中米というのも面白いカードですね。町田では‥‥日本対韓国‥‥これも‥‥ううむ（笑）。

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