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さあ、サッカーを語りましょう！

桐蔭学園 ３−１ 大阪朝鮮高級学校

2000年12月31日（日）、高校選手権一回戦
等々力競技場にて観戦。

いろいろと。
制度の改変により門戸を開かれ、予選突破は初めての大阪朝鮮高級学校が勝ち上がってきた。組織重視の堅実なサッカーをするらしい。 この一回戦を突破すれば、案外面白いところまで行くかも。しかし相手は‥‥。この対決も面白そう。
ところで‥‥やはり応援団はバックスタンドに陣取って、並んでブラスバンドの演奏会。 三回戦くらいまではバックスタンドでいいから、せめて演奏会はなくならないものか。
更に、試合終了後に、勝ったほうの校歌のみ流す。寒風の中、選手たちを立たせたままというのは健康管理上どうかと思うが。長年、 専門誌などで指摘されてはいるが、簡単なことが変わってくれない。それともこのままでいいということなのだろうか。

大阪朝鮮のキックオフ。右サイドから攻め込む。両サイドを走らせたり、中央からスルーを狙ったり、パターンはいろいろとありそうだ。 一方桐蔭はまだゲームに入りきれていない。

５分、右サイド９船田と２０阿部の短いパス、２０阿部は身体を入れ変えて‥‥シュートは枠の外へ。 これで桐蔭は活気づいた。

左FKを活かして桐蔭先制。

FKを４高田が競って、２０阿部がちともたついたトラップから決める。 ７分。

大阪朝鮮は早くもパワープレー。遠くて見辛いが‥‥。

周りに座ったオッチャン、
甲「この前、チラベルトと飯食いましたよ」
乙「え、誰それ？ ペルーの人だっけ」
甲「Jリーグに入りたいんだって。どっかないかね」
乙「いくらぐらいかな」
甲「本人は１億５千万くらい欲しいらしいんだ」
乙「読売くらいしか出せないよなあ」
おっちゃん、もっとサッカーを勉強してくれ！ それにスタジアム内は禁煙だぞ！

１０分、先制点と同じパターン。
大阪朝鮮は高さと、 DFーGKの間の連係が不安だ。特に５番が２０番阿部を押さえきれていない。資料を見ると身長差は１０センチ。MFの３番徐をつけるべきだ。と、 思っていたら１２分‥‥。

１０番奈良が落ち着いて決めて、更にリード。

左サイドからのなんでないクロスを２０阿部が競って背後に送り、拾った７宮崎がGKを釣り出して‥‥１０奈良が追加点。

２０分。
更に桐蔭もアーリ−クロスをGKとDFの間を狙う。しかも大阪朝鮮は大外のマークがない。攻めも１１番宋あたりが中央をこじ開けようとするばかり。

さあ大阪朝鮮が攻撃のリズムを掴んできたか、２１分。しかし桐蔭１０番奈良が貼っているだけなにのに、DFが４人も残っている。数的優位が作れない。

そして右中央からFK、ファーに詰めた６番‥‥GKがカット。桐蔭の５番大澤は‥‥DFらしいが、中盤に上がってのインターセプトなど、 しばしば危険の芽を摘んでいる。

またもFKから、桐蔭がリードを広げる。

２６分、中央からのFK、 大阪朝鮮の上げたラインの裏にうまくまわりこんで一対一、いや、三対一だった‥‥。決めたのは２０阿部の足。

オッチャンたち、
甲「あれ、オフサイドだよ」
乙「線審が旗あげなきゃとらないんだよ」
いや‥‥あの‥‥。
ボールを蹴った瞬間のポジションがオンサイドならいいんですよ〜。
今のはオフサイドではありません。主審も“副審”もフェアにジャッジしてます！

３１分。大阪朝鮮は１１番宋を下げて１０番鄭が入る。これは先程からさんざんやられている 桐蔭２０番へのマークか‥‥と思ったら、前線に。トップで起点とする作戦だ。

早速、センターサークル附近からのＦＫ‥‥競り勝ってから‥‥あ、 ポスト左へ。大阪朝鮮が空中戦で競り勝ったのは初めてか、やはり１０鄭だ。

もう４０分。この内容、 このスコア‥‥後半で‥‥どうかね。

後半。１４秒で桐蔭はチャンスを強引に作る。
中央からサイド７番に、 大きく折り返して１０番‥‥宇宙開発。
何故か焦って撃つ桐蔭。３点はセーフティーリードではないと言うことか。 ここから徐々に調子を崩す桐蔭。いや、大阪朝鮮がペースを掴んできたのか‥‥。

５分、左サイドから５番が水平のクロス。 落として‥‥反転シュートは桐蔭がカット。やっといい形が作れた。ＤＦラインに併行した速いクロスなら、上背がなくても飛び込めばチャンスはある！

９分、ＣＫから攻める桐蔭。単発的だ。前半の攻勢が全く影を潜めた。一方大阪朝鮮は桐蔭のＧＫ清野の高さのない弱点を突くようになる。しかし、 桐蔭ＤＦはちゃんとカバーしている。これぞチーム。

大阪朝鮮！ １点返す。

１１分。（多分）桐蔭のバックパスが、 大阪朝鮮への絶好のダイアゴナル・パスになり、いい位置で、逆の右サイドから詰めた９番権が、インサイドで“置きに”行くシュート。 この瞬間に自分の周囲に人垣が出来る。びっくりした‥‥(¨;)。
これ以降、 確かに大阪朝鮮のペースではあったが、例えば桐蔭の４番や５番がスローインに逃げたりすると‥‥それだけで立ち上がり拍手喝采！ これぞ民族意識ですな。でも大阪朝鮮はいいサッカーをしている！せっかくここにいるんだから、それも見て欲しいな‥‥。

流れは大阪朝鮮のまま２０分。５番が鮮やかにキープ。ペナルテシエリアでドリブルするとか‥‥そういう策まではない。
桐蔭は完全に速攻を狙うようになる。ここで９番を下げて１１番。中盤を厚くする狙いかな。しかし流れは変わらない。 後半開始早々の桐蔭のたたみかかる攻めは、これを予見したようにも思えてきた。
しかし‥‥桐蔭は前半の４ＤＦを３ＤＦにしてないかな？ だから両サイドを大阪朝鮮に容易に割られているようにも思える。だとしたらこの劣勢は桐蔭の作戦ミスだ。

同じように、大阪朝鮮のペースで進む。右からのアーリークロスを、ファーから飛び込む９番権‥‥バーの上。

最後の突破は許さず、 桐蔭は辛くも逃げ切った。前後半の内容の差は‥‥？ 大きな謎が残った。
大阪朝鮮は、強豪ひしめく府予選を勝ち抜いたのだから、もう少し見せて欲しかった。 初出場の硬さもあったのだろうか‥‥なら、次に出る時は‥‥？

さあ、すぐに第二試合が始まる‥‥。

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