サッカー勝手に観戦記 さあ、サッカーを語りましょう！

	野洲高校 （滋賀県代表）	１−０	多々良学園 （山口県代表）
2006年1月3日（火）、第８４回高校選手権準決勝、国立競技場にて観戦。
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野洲の意外性のあるパスワークの秘密は、アウトサイドキックです。そして、アイディア。 レベルに差はあれど、野洲には十一人のロナウジーニョがいます。丁寧にキープし大事に繋ぎ、 ボールと戯れるかのようなスタイルには好感を覚えます。 そして、ゴールキックを大きく蹴らずに、繋いで攻め込んだ時に思い出しました。ドーハの時のイラク代表がそうでした。 あの時、一番いサッカーをしたのが、日本とイラクでした。 特に高校生の年代ですから、いいサッカーをするチームが、勝ち上がって欲しい。そう願ってます。

強敵大阪朝鮮をＰＫ戦で破った野洲。 個人的な希望としては、決勝戦は鹿実対野洲になって欲しい。野洲のサッカーは面白い。レベルの差はあるがロナウジーニョが十一人いるみたいに思える。 野洲のキックオフ。例によってドリブルとショーパス。そして８番、オープニングのロングシュート。ちょっと弱かった。次は４番のロングシュート。 これはチームとして意図したものなのかな。 野洲はショートパス主体ではあるが、展開が小さい訳ではない。むしろ、サイドチェンジや、 相手守備ライン裏へのロングパスなども多用するし、戦術眼も高いレベルにある。４分まで、受け身となり隙を窺うような多々良。 第一試合の躍動感に比べ、今は緊張感がある。７分、野洲９番のヒールから１１番のシュート‥‥。 野洲の攻め。ゆっくりとボールを回し、大きなダイヤゴナルのパス、そしてシュート。１３分。多々良も右から切り崩そうとする。ボール支配率は野洲の方が高いだろうな。 多々良、パスカットから左に抜け１０番のシュート、更に１８番もシュート、クロスバー。１６分、そろそろ試合のペースが脈動しそうだ。 野洲はパスを回しながら、多々良はそれを睨みながら、互いに隙を窺うような展開。緊迫している。 多々良８番の胸トラップミドルシュート、わずかにポスト左へ。２６分、野洲のパスの早さに目が慣れたのかな。シュート数もそろそろ並んだだろうか。 ２６分、多々良１９番に代えて１１番。攻めの交代であろう。多々良８番のルーレットに沸く観衆。パス、スピードならともかく、 ３３分、野洲は１１番に代り１２番。これも攻めの交代かな。右からドリブル突破して中へ、誰だろう、これはふかした。野洲は得意の形だったが。 野洲はやはりＣＫのアイディアに乏しく見える。横パスをさらわれるなど、ボランチのキープも弱点になのは前回と変わらない。３７分。 多々良は右ＣＫが‥‥こぼれてミドル。ＧＫを野洲はグラウンダーのパスで繋ぐ。これは、ドーハの時のイラクだ。 野洲の意表を突くロングパス。クロスバーに跳ね返って、ハーフタイム。 ０−０で後半を迎える。どちらにとっても、狙いどおりだろう。 先に出て来た多々良のキックオフ。第一試合は、先に出て来た方が負けたぞ（笑）。 野洲ＤＦのチェックの甘さを突いて、多々良１０番の強引なミドル。バーの上。野洲ＤＦはこれをやっちゃうんだよなあ。 野洲ＧＫが治療のため、中断。 しかし野洲、二本続けてシュート。ピッチは風が渦巻いているのかも知れない。３分の攻防。 多々良、最大のチャンスだった。左からの展開、ぽっかりと空いた守備陣、一対一、しかしＧＫのセーブ、その逆襲、速攻から‥‥ 右サイドに出た野洲、ドリブル突破。股抜きを成功させ平行のクロス、足の角度としては無理な態勢だったが、 １２番が正面でヘッド。 ６分、見事な攻撃だった。野洲、先制。 今年の多々良は、準々決勝をテレビで見ただけだから何とも言えないが、野洲のショートパス戦法に自分たちを合わせてしまっているのではないか。 少しぎこちないように思える。１１分。 ロングボールを狙うようになった野洲。多々良を押し戻す狙いだろう。あるいは風対策か。多々良１０番の突破。ラストパスはオフサイド。ＧＫと接触のあと、ホイッスル。１３分。 またもクロスバー。野洲のチャンスから多々良の逆襲へ、２４分。ここで多々良は１２番と１３番が交代。 ２７分、野洲のショートコーナーをクリアして‥‥。多々良は１８番に代えて２０番。１０番が孤立しがちなので、ダブルアタッカーにするのだろうか。 多々良２０番のミドルに会場も沸くが、苦し紛れに焦って撃ったのでインパクトが弱い。３５分。 ３８分、押し込む多々良。野洲もさすがに大きなクリアを選択する。左ＣＫは大きく曲がって‥‥ファーポストの外へ。３９分になった。 インジュリータイムが３分。 多々良、最後の反撃のミドルシュートが大きくポスト右へ‥‥ここでタイムアップ。 緊迫した試合が終わった。

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