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さあ、サッカーを語りましょう!

帝京高校 2−4 東福岡高校

1999年1月8日(金)、 高校選手権決勝
国立競技場にて観戦

一年前に来るつもりで休みを取っていたら、急に出勤になりしかも大雪。飲みに行ったら電車が止まり、 帰れなくなったという因縁のカードが再び‥‥
高校選手権自体、何年ぶりに来たんだろう。2年連続同カードの時、杉山二世と澤登を見て以来かな‥‥。
怪我人の多い、しかし風格も出てきた新しい王者東福岡。帝京は勝ち進んで来た勢いがある。
六分四分で帝京有利かな? いずれにしても接戦になるだろう。
太鼓に大音声の東福岡。ブラスバンド中心の帝京。ここにも違いがある。 サッカーらしい応援という点で、東福岡に与したい。

14:05、帝京のキックオフ。去年と違い、ピッチのコンディションは最良。
序盤、押し込もうとする帝京、左サイドを中心に攻める。右の2番がフリーになりがち。
初シュートは東福岡。ヘッドはGKへ。 中盤の構成力は東福岡の方が上かな。
帝京も逆襲からミドルシュート!互角だ。
6分、帝京の攻めをDF5人で守り切った。 バランスは崩れたのだが、守り切ってしまう東福岡DFも凄い。
8分、左サイドをワンツーで攻める帝京。東福岡DFが落ち着いてGKへ。 局面の攻防もハイレベルだ。
東福岡は攻めのリズムが噛み合わない。中盤でカットした13番は、左に出したかったが‥‥結局バックパス。
その直後、左サイドからキープした帝京はワンツーで抜けて
9番矢野、ブロックに入ったDFに当たり、ゴール! 一瞬マークがずれた。斜めのドリブル、斜めの動き、斜めのスルーパス‥‥これでずれた。帝京18分に先制!
東福岡はDFラインがほつれて来た‥‥帝京のリズムなのだが。24分、攻める東福岡、噛み合って来たかな‥‥
早いチェックで、 奪ったボールを大きく前へ繋ぐ‥‥シンプルな帝京の攻め。
28分、やや東福岡が攻めつつあるか‥‥CKを取る‥‥ショートパス、 ワンツーが繋がるようになってきた。ここで1点欲しいなあ。
前半、残りあと5分。動きはなさそうかな。激しく速く、フェアでいいゲームだ。
強引に攻める東福岡、右CKだが‥‥ううむ。こぼれ玉を狙ってループシュート! 宮原? GKの頭上を越すがDFがクリア。見事。
東福岡の猛攻‥‥逆襲する帝京、左サイドだが、しのいで、前半終了。

後半。
3分、東福岡、 山形のゴールで振り出しに!
いいリズムを持続させて猛攻を見せた東福岡の、波状攻撃が実った。
攻撃を重視したというより、自分たちのサッカーをするという意識した結果と思う。
そして5分、東福岡が突き放す。 左サイドから突破して中央右寄りに走り込んでシュート。見方によっては同じようなパターンで追加点を奪った。
10分、今度は帝京にリズム。矢野の一瞬の速さは恐い。
14分、帝京、左CKが続けて‥‥いやらしいボールを蹴る7番かな。 恐れず突っ込んで来る矢野も恐い。
17分‥‥千代反田が退場した‥‥怪我? トイレかなと思ったがコンタクトレンズを落としたらしい。
20分、榎下のシュート‥‥ううむ、少し膠着。榎下のサイドの突破は面白い。
25分、帝京、追いつく! 何という展開!
正面からのシュートがDFに当たり、GKは逆を衝かれて届かず‥‥
藤倉のゴールとアナウンス。
残り10分、帝京は攻撃が個人技頼みだなあ‥‥それでシュートまで行く能力の高さはすごいが‥‥
32分、東福岡、勝ち越し!
帝京の速効をカットし、逆襲。まるでスイッチが切り替わったかのような鋭さ。 山形‥‥ハットトリック!?
あと5分、左サイドでキープ、DFの注意を一瞬引いて走り込んだ逆サイドへ出し、素早くシュートというパターンだ。
簡単だが、確実だ。
30分、ミドルレンジからのループシュート! 宮原! 見事!
よくGKの位置を見ていた。目も凄い、技術も凄い。
帝京は足が止まるかな‥‥有機的ではなくなった。組織の攻めが出来なくなった。
そりゃそうだろうが‥‥この時間帯、この点差だもんね。

そして帝京、最後の猛攻‥‥猛攻、猛攻!
実らず。守り切った‥‥と言うには余裕のあった東福岡の優勝。

おめでとう、東福岡。帝京にエールを送る応援団にも拍手。

相手の鋭い攻撃を受けて、やり返すかのような得点という、そんな流れだった。しかし、1点2点のビハインドを、 決勝の大舞台でいともた易くひっくり返す(そう見えた)東福岡の地力と、スロースターター振りにも驚いた。

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